ロータリーとは、シャトル織機や自動織機で緯糸を補給するために、複数のコップ(緯糸を巻いた管)を回転式に保持し、順番に供給する仕組みのことです。
ロータリーでは、あらかじめ別の管巻き機で緯糸をコップに巻いておきます。
その巻いたコップを、織機側のロータリー部分へ管差し(くださし)しておき、必要なタイミングで順番にコップチェンジされることで、緯糸補給が行われます。
ユニフィルが織機上で緯糸を必要量巻き取って補給を支える装置であるのに対して、ロータリーは、別で巻いたコップを織機に差しておき、順番に供給する仕組みとして理解すると分かりやすくなります。
(一言解説)ロータリーとは、管巻き機で巻いたコップを織機に管差しし、回転式に順番に供給する緯糸補給機構です。「先に巻いておいたコップを、織機側で順番に使う仕組み」と考えると分かりやすくなります。
特徴
ロータリーには、次のような特徴があります。
・シャトル織機や自動織機の緯糸補給に関係する
・複数のコップ(緯糸を巻いた管)を保持する
・回転式にコップを順番に供給する
・コップは別途、管巻き機で巻いて準備する
・巻いたコップを織機側へ管差しして使う
・コップチェンジと関係する
・ユニフィルとは緯糸の準備方法が異なる
・管差しの状態や巻き状態が、補給不良や織り傷に関係することがある
ロータリーは、織機上で緯糸を巻く仕組みというより、あらかじめ巻いたコップを順番に使うための緯糸補給機構です。
ITomap的理解│初心者が誤解しやすいポイント
初心者が誤解しやすいのは、
ロータリー=織機上で糸を巻く装置
と考えてしまう点です。
ロータリーでは、基本的にコップは別の管巻き機で巻いて準備します。
その巻いたコップを織機側へ管差しし、ロータリー機構によって順番にシャトルへ供給します。
つまりロータリーは、
糸を巻く装置ではなく、
管巻き機で巻いたコップを織機上で順番に供給する機構
として理解すると分かりやすくなります。
現場での使われ方
現場では、ロータリーは自動織機の緯糸補給やコップチェンジの状態を確認するときに関係する機構です。
たとえば、
・管巻き機で巻いたコップの状態がよいか
・巻いたコップが正しく管差しされているか
・ロータリーが順番にコップを供給しているか
・コップチェンジのタイミングが合っているか
・補給時に緯糸切れが起きていないか
・管差し不良や巻き不良がないか
・交換後に緯段や緯ムラが出ていないか
などが確認されます。
ロータリーでは、織機側の動きだけでなく、その前段階である管巻きの状態も重要です。
巻きが悪かったり、管差しが不安定だったりすると、緯糸の出方が乱れ、緯糸切れ、補給不良、織機停止、緯段などにつながることがあります。
そのため現場では、ロータリーを「回転してコップを替える仕組み」としてだけでなく、管巻き・管差し・コップチェンジまでつながった緯糸補給の流れとして見ます。
ユニフィルとの違い
ロータリーとユニフィルは、どちらもシャトル織機や自動織機の緯糸補給に関係します。
ただし、緯糸を準備する考え方が異なります。
ロータリーでは、別途、管巻き機で緯糸をコップに巻きます。
その巻いたコップを織機側へ管差しし、ロータリー機構で順番に供給します。
一方、ユニフィルは、織機上または織機に付属する装置として、緯糸を必要量巻き取って補給を支える仕組みとして理解されます。
つまり、
ロータリー=別で巻いたコップを管差しして順番に供給する仕組み
ユニフィル=緯糸を必要量巻き取って補給を支える装置
として整理すると分かりやすくなります。
補足
ロータリーは、コップチェンジのための具体的な補給機構のひとつとして考えると理解しやすくなります。
コップチェンジは、コップ(緯糸を巻いた管)を交換する動作です。
ロータリーは、そのコップを複数本保持し、順番に供給するための仕組みです。
このとき重要なのは、ロータリー単体だけではなく、前工程としての管巻き機での巻き状態と、織機への管差しです。
つまりロータリーは、
管巻き機で巻く
↓
巻いたコップを管差しする
↓
ロータリーで順番に供給する
↓
コップチェンジで緯糸を補給する
という流れの中で理解すると分かりやすくなります。
関連用語・記事
・緯糸補給
・緯糸
・コップチェンジ
・コップ
・管巻き機
・管差し
・ユニフィル
・杼
・シャトル
・杼替え
・管替え
・シャトル織機
・自動織機
・普通織機
・織機
・緯入れ
・緯糸切れ
・緯段
・緯ムラ
・ピッカー
・バッタン
まとめ
ロータリーとは、シャトル織機や自動織機で、複数のコップ(緯糸を巻いた管)を回転式に保持し、順番に供給する緯糸補給機構です。
ロータリーでは、コップを織機上で巻くのではなく、別途、管巻き機で巻いたコップを織機側へ管差しして使います。
ユニフィルが緯糸を必要量巻き取って補給を支える装置であるのに対して、ロータリーは、あらかじめ巻いたコップを順番に供給する仕組みです。
ロータリーを理解するときは、「回転する装置」としてだけでなく、管巻き、管差し、コップチェンジまでつながった緯糸補給の流れとして見ることが大切です。


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