筬(おさ)

用語辞典

筬(おさ)とは、織機で経糸(たていと)を一定の間隔に並べ、緯糸(よこいと)を打ち込むために使う部品です。

経糸の間隔を保ちながら、生地の幅や密度を安定させる重要な役割があります。

織物の品質や設計に大きく関わるため、織機を構成する代表的な部品の一つです。

(一言解説)筬とは、経糸を一定間隔に並べ、緯糸を打ち込んで織物を作るための織機の部品です。経糸を整列させる役割と、緯糸を布の端まで押し込む(おさ打ちする)役割を、一つの部品が担っています。

特徴

筬には、次のような特徴があります。

経糸を一定の間隔に並べる

緯糸を布の端まで打ち込む

・生地幅や密度の基準になる

・筬密度(○羽)によって細かさが決まる

織物の種類や設計に合わせて交換する

同じ織機でも、使用する筬を替えることで、生地の設計を変更できる場合があります。

筬・筬羽・筬目の違い

初心者が最も混同しやすいのが、

・筬

・筬羽

・筬目

の違いです。

筬(おさ)

織機に取り付ける部品全体を指します。

筬羽(おさば)

筬を構成している薄い板状の部材です。

多数の筬羽が一定間隔で並ぶことで、一つの筬になります。

筬目(おさめ)

筬羽と筬羽の間にある隙間です。

実際には、この隙間へ経糸を通して使用します。

つまり、

筬という部品の中に、多数の筬羽があり、その間に筬目が並んでいる

という関係になります。

「○羽」とは何を数えているのか

設計書や筬には、

・23羽

・50羽

・80羽

などの数字が書かれています。

この「羽」は、一定の長さの中にある筬目の数を表しています。

例えば、

・23羽/インチ

・40羽/cm

・60羽/鯨寸

のように、どの長さを基準にするかは産地や設備によって異なります。

数字だけでは意味が決まらず、

何当たりの羽数なのかまで確認することが重要です。

また、

「23羽だから板が23枚ある」

という意味ではありません。

羽数は筬羽の枚数ではなく、一定の長さの中にある筬目の数を表しています。

ITomap的理解│初心者が誤解しやすいポイント

初心者がよく誤解するのは、

「筬」「筬羽」「筬目」が同じ意味だと思ってしまうことです。

実際には、

・筬=部品全体

・筬羽=筬を構成する薄い板

・筬目=筬羽と筬羽の間の隙間

というように、それぞれ指しているものが異なります。

また、

「23羽だから経糸は23本」

という意味でもありません。

一本の筬目に複数本の経糸を通すこともあります。

ITomap的には、

「筬・筬羽・筬目」の違いを理解してから、羽数や通し方を見ると、設計書や現場の会話がぐっと理解しやすくなります。

現場での使われ方

現場では、

・何羽の筬を使うか

・筬を交換する

・筬通しをする

・筬が曲がった

・筬を掃除する

など、部品そのものを指して「筬」という言葉が使われます。

また設計書では、

・筬密度

・羽数

・通し方

など、生地設計の重要な情報として記載されます。

織物を設計するときには、

番手・密度・通し方・筬

を組み合わせて考えることが一般的です。

補足

筬は、経糸を並べるだけの部品ではありません。

製織中は前後に往復運動を行い、緯糸を布の端まで押し込む「おさ打ち」の役割も担っています。

そのため、筬は織物の密度や風合いにも影響する重要な部品です。

また、「筬」「筬羽」「筬目」は意味が異なるため、設計書や現場で使われる際には区別して理解することが大切です。

なお、「○羽」の意味や筬羽・筬目の数え方、設計書の読み方については、今後「筬と筬羽の見方」の記事で詳しく解説する予定です。

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記事

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用語

・筬羽

・筬目

・筬密度

経糸

緯糸

・経通し

・綜絖

打ち込み

バッタン

織機

・製織

まとめ

筬とは、経糸を一定間隔に並べ、緯糸を打ち込むための織機の部品です。

筬の中には、

・筬羽(薄い板)

・筬目(経糸を通す隙間)

があり、それぞれ意味が異なります。

設計書などに書かれる「○羽」は、一定の長さの中にある筬目の数を表しており、生地設計の重要な基準になります。

ITomap的には、「筬」という部品だけで覚えるのではなく、

「筬・筬羽・筬目」という三つの関係をセットで理解すると、織物の設計書や現場の会話がぐっと分かりやすくなります。

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