バッタン

用語辞典

バッタンとは、織機で筬(おさ)を前後に動かし、緯糸を織前へ打ち込むための部品・機構です。

緯糸を通したあと、筬でその緯糸を織前へ寄せる動きに関わります。

織機の中でも、織物の密度や風合いに関係しやすい重要な部分です。

(一言解説)バッタンとは、筬を動かして緯糸を織前へ打ち込むための機構です。簡単に言えば、緯糸を「布の位置まで押し込む」ための動きと部品です。

バッタンを細かく見ると

バッタンは、ひとつの単純な部品というより、筬まわりの部品を含んだ機構として理解するとわかりやすくなります。

代表的には、次のような部品や呼び方と関係します。

・筬(おさ)

・筬塚(おさづか)

・筬柄(おさづか)

・筬框(おさかまち)

・杼箱(ひばこ)

・杼摺(ひずり)

筬は、経糸の間隔を整え、緯糸を打ち込むための道具です。

その筬を支え、前後に動かす部分が、バッタンのイメージに近い部分です。

現場や産地、織機の種類によって呼び方に違いがあるため、「バッタン」と言われたときは、筬そのものではなく、筬を取り付けて動かす周辺機構まで含めて考えると理解しやすくなります。

バッタンと呼ばれるようになった由来

バッタンという呼び方には、いくつかの見方があります。

まず、英語の batten に由来する呼び方として説明されることがあります。

織機における batten は、筬を保持し、緯糸を打ち込むために前後へ動く部分を指す言葉として使われます。

また、現場感覚としては、筬を前後に動かして緯糸を打ち込むときの「バッタン」という音や動きから、呼び名として定着したように感じられる場合もあります。

つまり、バッタンという言葉は、

・英語の batten に由来する呼び方

・筬を動かす部分を指す現場語

・打ち込むときの音や動きと結びついて覚えられている言葉

として理解すると、初心者にもイメージしやすくなります。

ただし、産地や織機の種類によって呼び方や指す範囲が少し異なる場合があります。

特徴

バッタンは、筬を支えながら前後に動く部分です。

主な特徴は以下の通りです。

・筬を前後に動かす

・緯糸を織前へ打ち込む

・織物の密度に関わる

・打ち込みの強さや安定性に影響する

・織機のリズムや音にも関係する

・織物の風合いにも影響することがある

バッタンは、緯糸を入れるだけでなく、その緯糸をどのように布へ固定していくかに関わる部分です。

ITomap的理解│初心者が誤解しやすいポイント

初心者が誤解しやすいのは、バッタンを「筬そのもの」と混同してしまう点です。

筬は、経糸の間隔を整え、緯糸を打ち込むための道具です。

一方でバッタンは、その筬を支え、前後に動かす部分・機構です。

つまり、

・筬:経糸を整え、緯糸を打ち込む道具

・筬塚・筬柄・筬框:筬を支える部分の呼び方

・バッタン:筬を動かして緯糸を打ち込む機構

・打ち込み:緯糸を織前へ寄せる動作

という違いがあります。

ITomap的には、バッタンは「筬そのもの」ではなく、「筬を使って緯糸を布に押し込むための動く仕組み」と理解するとわかりやすいです。

現場での使われ方

現場では、バッタンは織機の動きや打ち込みの話をするときに使われます。

たとえば、

「バッタンの調子を見る」

「バッタンまわりを確認する」

「バッタンの動きが重い」

「バッタンの音がいつもと違う」

「筬塚まわりを見る」

といった形で使われることがあります。

特に、打ち込みの安定性、筬の動き、織機の異音、振動などを確認するときに関係しやすい部分です。

織物の密度が安定しない場合や、織機の動きに違和感がある場合にも、バッタンまわりが確認対象になることがあります。

補足│バッタンは”緯糸を布にす”動きに近い

織物は、経糸の間に緯糸を通すだけでは完成しません。

通した緯糸を筬で織前へ打ち込み、前の緯糸と並べていくことで、少しずつ布になります。

そのためバッタンは、単なる可動部品ではなく、緯糸を織物として成立させる動きに関わる部分です。

初心者向けには、バッタンを「緯糸を入れたあと、布の中へきちんと押し込むための動き」と考えると理解しやすくなります。

関連用語・記事

・筬

・筬塚

・筬柄

・筬框

・打ち込み

・緯糸

・経糸

・織前

・杼

・杼箱

・杼摺

・織機

・シャトル織機

・レピア織機

・製織

まとめ

バッタンとは、織機で筬を前後に動かし、緯糸を織前へ打ち込むための部品・機構です。

筬そのものではなく、筬を支え、動かし、緯糸を布へ押し込む側の仕組みとして理解するとわかりやすくなります。

また、筬塚・筬柄・筬框などの日本語名称とあわせて覚えると、バッタンという言葉のイメージがつかみやすくなります。

現場では、打ち込みの安定性、織機の音、振動、筬の動きなどに関わる部分として確認されることがあります。

バッタンは目立つ言葉ではありませんが、緯糸を織物として固定していくうえで重要な役割を持つ部分です。

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