天竺(てんじく)

用語辞典

天竺(てんじく)とは、編物の代表的な組織のひとつで、Tシャツなどに多く使われる基本的な編地です。

英語では、一般に jersey(ジャージー)や single jersey と呼ばれることがあります。

表側と裏側で見え方が異なり、表はすっきりした縦筋のように見え、裏は横方向の目が目立ちやすいのが特徴です。

衣料品では、Tシャツ、カットソー、肌着、子ども服など、身近な製品に広く使われます。

(一言解説)天竺とは、Tシャツなどに使われる、もっとも基本的な編地のひとつです。簡単に言えば、編物の中でも「薄く、やわらかく、身近なニット生地」としてよく使われる組織です。

特徴

天竺は、編物の中でも基本的で使われる場面が多い編地です。

主な特徴は以下の通りです。

・Tシャツやカットソーによく使われる

・表側と裏側で見え方が違う

・比較的薄く作りやすい

・やわらかい風合いが出やすい

・よこ方向に伸びやすいものが多い

・端が丸まりやすいことがある

・素材や糸、密度、加工によって風合いが変わる

天竺は、身近で扱いやすい一方、端の丸まりや伸び、斜行などに注意が必要な場合もあります。

ITomap的理解│初心者が誤解しやすいポイント

初心者が誤解しやすいのは、天竺を素材名だと思ってしまう点です。

天竺は、綿やポリエステルのような素材名ではなく、編地の組織を表す言葉です。

たとえば、

・綿天竺

・ポリエステル天竺

・綿ポリ天竺

・強撚天竺

・度詰め天竺

のように、素材や糸、密度と組み合わせて使われます。

つまり、

・綿:素材

・天竺:編地の組織

・綿天竺:綿素材で作られた天竺編地

として理解すると、整理しやすくなります。

ITomap的には、天竺は「素材の名前」ではなく、「Tシャツなどに使われる基本的な編地の名前」として理解するとわかりやすいです。

天竺という名前について

天竺という言葉は、もともと古い日本語でインド方面を指す言葉としても知られています。

そのため、初めて聞くと「生地の名前なのか、地名なのか」と混乱しやすい言葉です。

繊維の現場では、天竺は一般に編地の種類を指す言葉として使われます。

また、英語の jersey と対応して説明されることもあります。

日常では「Tシャツ生地」と言われることもありますが、正確にはTシャツに使われる生地のすべてが天竺というわけではありません。

天竺は、あくまで編地組織のひとつです。

表と裏の見え方

天竺は、表側と裏側で見え方が異なります。

表側は、ループが縦方向に並んだように見え、比較的すっきりした表情になります。

裏側は、横方向の目が見えやすく、表側とは違った表情になります。

整理すると、次のようになります。

・表側:縦方向の目が見えやすい

・裏側:横方向の目が見えやすい

・表裏の見え方が異なる

・編物らしい伸びややわらかさがある

この表裏差は、天竺を見分けるときの手がかりになります。

ただし、加工や素材、糸の種類によって見え方がわかりにくい場合もあります。

丸編みとの関係

天竺は、丸編み機で作られることが多い編地のひとつです。

丸編みとは、筒状に編みながら生地を作る編み方です。

Tシャツやカットソー向けの天竺生地では、丸編みで作られるものが多くあります。

ただし、天竺と丸編みは同じ意味ではありません。

・天竺:編地の組織

・丸編み:生地を作る編み方・機械の方式

として分けて考えると整理しやすくなります。

つまり、「丸編みの天竺」はありますが、「天竺=丸編み」ではありません。

現場での使われ方

現場では、天竺はTシャツやカットソー向けの生地を説明するときによく使われます。

たとえば、

・この生地は天竺です

・綿天竺を使います

・もう少し度詰めの天竺にしたい

・薄手の天竺です

・強撚天竺でさらっとした風合いです

・天竺なので端が丸まりやすいです

・天竺の斜行に注意します

といった形で使われます。

製品では、Tシャツ、肌着、カットソー、ワンピース、子ども服など、日常的な衣料に広く使われます。

現場では、単に「天竺」と言うだけでなく、素材、番手、密度、加工、目付などとあわせて確認することが重要です。

補足│天竺は”普通のTシャツ生地”で終わらせない

天竺はとても身近な編地なので、「普通のTシャツ生地」とだけ覚えられがちです。

しかし、同じ天竺でも、糸の太さ、素材、撚り、密度、加工によって風合いは大きく変わります。

たとえば、薄くやわらかい天竺もあれば、度詰めでしっかりした天竺もあります。

さらっとした強撚天竺もあれば、ふっくらした綿天竺もあります。

つまり天竺は、基本的な編地でありながら、設計によってかなり幅が出る生地です。

ITomap的には、天竺は「ただのTシャツ生地」ではなく、「素材・糸・密度・加工によって表情が変わる基本編地」として理解するとわかりやすいです。

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・ニット

緯編

・丸編

・横編

ループ

ウェール

コース

リブ

スムース

・フライス

・度詰め

・目付

斜行

風合い

・伸縮性

まとめ

天竺とは、Tシャツなどに多く使われる代表的な編地のひとつです。

素材名ではなく、編物の組織を表す言葉です。

表側と裏側で見え方が異なり、比較的薄く、やわらかく、身近な衣料に使われることが多い編地です。

ただし、同じ天竺でも、素材、糸の太さ、撚り、密度、加工によって風合いや見え方は変わります。

ITomap的には、天竺は「普通のTシャツ生地」ではなく、「素材・糸・密度・加工によって表情が変わる基本編地」と理解すると、編物やニット生地の違いがわかりやすくなります。

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