マングルとは、染色整理加工などで、生地を2本以上のローラーの間に通し、余分な水分や薬液を絞る装置です。
イメージとしては、反物を大きなローラーで挟み、ギュッと押して液を抜いたり、薬液の付きすぎを調整したりする機械です。
家庭の感覚に近づけるなら、濡れたタオルを手で絞る代わりに、反物をローラーで挟んで均一に絞るようなイメージです。
ただし、マングルは単なる脱水機ではありません。
染色整理加工では、生地に柔軟剤、糊剤、防炎剤、樹脂、撥水剤などの薬剤を含ませたあと、マングルで余分な液を絞り、どのくらい液を残すかを調整することがあります。
そのためマングルは、
・水分を絞る
・薬液を均一に付ける
・余分な液を落とす
・生地に残す液量を調整する
・次の乾燥やテンター加工につなげる
といった役割を持ちます。
ITomapでは、マングルを「反物をローラーで挟み、液を絞りながら、生地に残る水分や薬液の量を調整する装置」として整理します。
(一言解説)マングルとは、生地をローラーの間に通し、余分な水分や薬液を絞る染色整理加工用の装置です。簡単に言えば、反物を大きなローラーで挟んで、液を均一に絞る機械です。
形状と大きさ│どんな機械なのか
マングルは、反物の幅よりも広いローラーを持つ機械、またはその装置のことです。
多くの場合、横長のローラーが上下、または前後に並んでいて、そのすき間に生地を通します。
見た目のイメージとしては、
・反物幅より広い大きなローラーがある
・ローラー同士が強い圧力で接している
・生地がそのローラーの間を通る
・通過するときに液が絞られる
・絞られた液は下の槽や受けに戻る
・その後、乾燥機やテンターへ進む
という機械です。
家庭用の小さな道具ではなく、反物を連続的に処理するための工業用設備です。
反物を広げたまま通すため、機械の幅も生地幅に合わせて大きくなります。
初心者向けにかなり単純化すると、
「濡れた反物を、巨大なローラー雑巾絞りに通す」
というイメージが近いです。
ただし、実際のマングルは雑に絞る機械ではありません。
ローラーの圧力や生地の通し方によって、液の残り方を管理する重要な設備です。
特徴
マングルの特徴は、生地をローラーで挟んで液を絞ることです。
主な特徴は以下の通りです。
・2本以上のローラーで生地を挟む
・反物を連続的に通して処理する
・余分な水分を絞る
・余分な薬液を絞る
・生地に残る液量を調整する
・柔軟加工、糊付け、防炎加工、撥水加工などと関係する
・乾燥やテンター加工の前に使われることがある
・ローラー圧によって絞り具合が変わる
・絞りすぎても、絞り不足でも仕上がりに影響する
・生地幅全体に均一に処理することが重要
マングルは、ただ液を減らすための機械ではありません。
生地にどのくらい水分や薬液を残すかを調整する機械です。
ここが、マングルを理解するうえで大切なポイントです。
マングルでは何をしているのか
マングルでは、生地をローラーで挟んで、余分な液を絞ります。
ただし、その目的は工程によって少し変わります。
たとえば、洗いの後であれば、余分な水分を絞って次の乾燥へ進めやすくします。
薬液を付けた後であれば、付きすぎた薬液を絞って、生地に残す液量を調整します。
流れとしては、次のようなイメージです。
【マングルの基本的な流れ】
反物が液に入る
↓
生地に水分や薬液が含まれる
↓
ローラーの間を通る
↓
余分な液が絞られる
↓
必要な量の液を含んだ状態で次工程へ進む
↓
乾燥・テンター・仕上げ加工へ
マングルで重要なのは、「液を全部なくすこと」ではありません。
必要以上に付いた液を絞り、生地に残す量を整えることです。
たとえば柔軟加工では、生地に柔軟剤を含ませたあと、マングルで余分な液を絞り、一定量を残した状態で乾燥やテンターへ進めることがあります。
この残る液量が多すぎても少なすぎても、風合いや仕上がりに影響する場合があります。
パディングとの関係
マングルは、パディングと深く関係します。
パディングとは、生地を薬液に浸し、その後ローラーで絞って、薬剤を生地に付ける方法です。
このとき、薬液に浸したあとに絞るローラー部分として、マングルが使われます。
整理すると、次のようになります。
【パディング】 生地に薬液を含ませる加工方法
【マングル】 薬液を含ませた生地をローラーで絞る装置
【パディングマングル】 薬液を付けて絞る工程に使われる設備
【絞り】 余分な液を取り除き、残る液量を調整すること
たとえば、防炎加工、柔軟加工、撥水加工、樹脂加工、糊付けなどでは、薬液を生地に付ける工程でマングルが関係する場合があります。
初心者は「マングル=絞る機械」と覚えてよいですが、もう一歩進めるなら、「薬液を付けたあと、どれくらい残すかを決める機械」と考えると現場の意味に近づきます。
柔軟加工・糊付け・防炎加工との関係
マングルは、さまざまな整理加工と関係します。
特に、薬液を生地に付ける加工で登場しやすい設備です。
関係しやすい加工には、次のようなものがあります。
・柔軟加工
・糊付け
・防炎加工
・撥水加工
・樹脂加工
・帯電防止加工
・吸水加工
・機能加工全般
たとえば柔軟加工では、生地に柔軟剤を含ませたあと、マングルで余分な液を絞ります。
糊付けでは、生地に糊剤を付けたあと、付きすぎた糊を絞って調整することがあります。
防炎加工では、防炎剤を生地に付けたあと、薬剤の付き量を整えるためにマングルが関係することがあります。
このように、マングルは薬液を付ける加工で「入れた液をどう残すか」に関わる装置です。
見た目はローラーで絞っているだけに見えても、実際には仕上がりの風合い、機能、乾燥状態、薬剤の付き方に関係します。
ITomap的理解│初心者が誤解しやすいポイント
初心者が誤解しやすいのは、マングルを「ただの脱水機」と考えてしまうことです。
たしかにマングルは液を絞ります。
しかし、目的は液をゼロにすることではありません。
染色整理加工では、生地に必要な水分や薬液を残すことも大切です。
つまりマングルは、
・濡れた生地を軽くするためだけの機械ではない
・薬液を全部取る機械ではない
・生地に残る液量を調整する機械である
・次の乾燥やテンター加工につなぐための機械である
と考えるとわかりやすいです。
もうひとつ初心者がつまずきやすいのは、マングルの形がイメージできないことです。
名前だけ聞くと、どんな機械なのか想像しづらいですが、実際には「反物を通す大きなローラー絞り機」と考えると、かなりイメージしやすくなります。
ITomap的には、マングルは「濡れた生地を脱水する機械」ではなく、「反物をローラーで挟み、液の残り方を整えて次工程につなぐ装置」として理解すると、整理加工の流れが見えやすくなります。
現場での使われ方
現場では、マングルは液を絞る工程や、薬剤を付ける工程で使われます。
たとえば、
・マングルを通します
・マングルで絞ります
・マングル圧を調整します
・絞りを強くします
・絞りが甘いです
・液が残りすぎています
・薬剤の付き量を見ます
・柔軟剤を入れてマングルで絞ります
・糊を付けてマングルを通します
・防炎剤をパディングしてマングルで絞ります
・マングル後にテンターへ入れます
・マングル後に乾燥します
といった形で使われることがあります。
現場では、「マングル」という機械名だけでなく、「絞り」「マングル圧」「パディング」「液の付き量」などの言葉と一緒に出てくることが多いです。
マングルの話が出たときは、
・何の液を付けているのか
・何を絞っているのか
・どのくらい液を残したいのか
・次工程は乾燥なのかテンターなのか
を確認すると理解しやすくなります。
補足
マングルでは、ローラーの圧力が重要です。
圧力が強いと、液は多く絞られます。
圧力が弱いと、生地に液が多く残ります。
ただし、強く絞ればよいというわけではありません。
絞りすぎると、薬剤の残り方が少なくなり、狙った風合いや機能が出にくくなる場合があります。
逆に、絞りが甘いと、液が残りすぎて乾燥しにくくなったり、ムラやベタつき、風合いの変化につながったりする場合があります。
また、生地の厚み、素材、組織、吸水性によっても、液の残り方は変わります。
たとえば、
・厚い生地
・タオル地のように水を含みやすい生地
・起毛品
・合成繊維の薄地
・密度の高い織物
では、同じマングル圧でも液の残り方が変わる場合があります。
そのため、マングルは「ローラーで挟めば終わり」の機械ではありません。
素材、薬剤、目的、次工程に合わせて、絞り具合を調整する必要があります。
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記事
・染色・整理加工とは何か|なぜ色を付けるだけでは終わらないのかを構造から理解する
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用語
・整理加工
・染色
・柔軟加工
・糊付け
・防炎加工
・撥水加工
・樹脂加工
・吸水加工
・乾燥
・テンター
・幅出し
・風合い
・生機
・精練
・湯通し
まとめ
マングルとは、染色整理加工などで、生地をローラーの間に通し、余分な水分や薬液を絞る装置です。
見た目としては、反物幅より広い大きなローラーがあり、その間に生地を通してギュッと挟む機械です。
家庭の感覚に近づけるなら、濡れたタオルを手で絞る代わりに、反物を大きなローラーで均一に絞るようなイメージです。
ただし、マングルは単なる脱水機ではありません。
柔軟剤、糊剤、防炎剤、撥水剤、樹脂などの薬液を生地に付けたあと、余分な液を絞り、生地に残る液量を調整する役割があります。
そのため、マングルは乾燥やテンター加工の前に、液の付き方や残り方を整える重要な装置です。
ITomap的には、マングルは「濡れた生地を絞る機械」ではなく、「反物をローラーで挟み、液の残り方を整えて次工程につなぐ装置」と理解すると、染色整理加工の流れがかなり見えやすくなります。

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